あの日以来・・・。 あの夏祭りの夜以来、どうしてもあいつの顔が 頭から離れなくなった・・・。 【My Wonderful Princess】 1話:Thought to change suddenly 中森彰奈 中学3年 男子 ごく平凡、顔も十人並み、学力中の上、スポーツまずまずの 何処にでも居るようで世界に1人の学生。 彼は今、ものすごく考え込んでいた。 ・・・・・・社会の時間に。 中森「・・・・・・・・・」 先生はそれに気づいたのか、彰奈をあててきた。 先生「えぇ、中森くんん、ここぉの人権にぃついてのぉとこぅろを    よんでぇ、くださぁい」 彰奈は立って半場机に寄りかかるようにして教科書を・・・ 何故か今更開いた。 中森「・・・・・え〜・・人権の種類、人権には3種類の・・・」 急に指摘されようが、瞬時に読み始める。 行動力と決断力は誰にも負けない自信があった。 先生「はいぃ、中森くんんの読んだとこぅろで・・・」 授業は続いた。 学校での一日が終わり、帰宅した。 いつもの通り、メールのチェック。 ・・・・・・・・・。 アドレス帳の隅の名前。 山上香嘗 中森「・・・・・・・・・・・っ〜!」 赤面、理由もないが紅潮。 中森(なんで一々こんなにドキドキしてんだよ!アホかっての!) 自分に自分でつっこむ。 モヤモヤを紛らわすためにテレビをつけた。 適当にチャンネルを回す。 アニメチャンネルでも見ようかと思った。 何があってもいいやと思いながらチャンネルを変えた。 どうやら純愛アニメが放送されているようだ。 中森「・・・・また下らんアニメがあってるな・・・。    まぁ、見るものないし見るかな」 今日は両親共々外出しているので独り言が多い。 25分後 中森(結局最後まで見ちまった!ましてや次回予告まで見ちまったぁ・・・    やべぇぇぇぇ!!無性に見たくなったよ!続きぃぃぃ!) ちょっと前までは見るだけで嫌気がさしていた。 しかし、何故か・・・何故か今は話の内容が胸に突き刺さる。 ますますモヤモヤしたので風呂に入ることにした。 中森「はぁ・・・、タイミング・・・ちょっと遅れるだけでああも違うのか」 アニメの中での内容を思い出す。 主人公の男が好きな女子に告白しようと決心した次の朝、 他の男がその女子に告白した〜とかそんな話っぽい。 風呂の中で体温は上昇し、ますます紅潮した。 中森(あぁあぁあぁあぁ・・・なんでこんなに心拍数上昇してんだよぉ・・・) 風呂の中で血行が促進し、ますます緊張した。 中森(・・・・もし、あの夏祭りの後、他の男があいつに告ってたら・・・) 背中から全身に何かが走った気がした。 そのせいか、しばらく風呂に入っているのを忘れてしまった。 中森「・・・・・・ハ!もう何十分入ってるんだよ!」 立ちくらみを起こしながら風呂から上がった。 ドライヤーで髪を乾かす。 その時、ふと鏡を見た。 中森(あいつ・・・・・俺のことどう思ってるんだろうか・・・) 考え込む・・・が頭への強烈な熱で我に返った。 中森「熱!わ!わぁわ!」 とっさに髪を見たが変化はなかった。 中森(よかった・・・、チリチリになってるかと思った・・・) その時の上目顔を見てふと思った。 中村(・・・・・・このアングル格好いいかも・・・って、    何考えてるんだ!自分に酔うやつがあるか!) 登校 中森「・・・・・・・・・・・・」 クラスの女子に目をやる。 スカートをたくし上げたり、足を広げたり・・・。 中森(ふしだらな奴らばっかりだな・・・まったく。    それにくらべて・・・あいつは礼儀正しくて貴賓があって・・・) いつから女子を天秤に掛けるようになったのだろうか。 自分がイヤになってきた。 そもそも、中森があいつあいつ言っている山上香嘗とは この学校の生徒ではない。 小学校の頃は同じ学校だったが中学から私立学校へ行ってしまったのだ。 小学校の頃は普通の友人だったのに・・・。 思いは急に変わるものなのだ。 そして人は、その思いの真相を知ったとき舞台に立たされる。 その舞台を成功させるか否か・・・、それは本人次第である。 続く